35mm換算とは?イラスト付きで初心者にもわかりやすく解説

ネットなどでレンズを見てると「35mm換算」という言葉をたまに見るんだけど、どういう意味なんだろう?なんで35?

カメラのレンズなどを調べてると時折出てくる35mm換算という言葉。
「一体何?」という方も多いのではないでしょうか。

35mm換算は、レンズを選ぶ際にとても重要な考え方です。
これを知らないと勘違いしてレンズを買うハメになってしまうので、必ず覚えておくべきカメラ用語です。

この記事ではその「35mm換算」について、初心者の方向けにイラスト付きでわかりやすく解説していきます。
これを読めば必ず理解できる内容になっているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

この記事を書いた人

つな

カメラ歴13年のハイアマカメラマン(自称)。現在の愛機はFUJIFILM。
このブログでは写真のある生活をコンセプトに、撮影が上達する知識や技術、カメラ用品、サービス、撮影スポットなどを紹介しています。
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目次

焦点距離について

まず前提として、レンズの写る範囲は焦点距離(mm)で表すのが一般的です。
これはレンズに記載してあります。

レンズに書いています

しかし実際は、このレンズに記載してある数字=焦点距離ではありません。

使っているカメラがフルサイズカメラではない場合、35mm換算という計算によって出した数値が実際の焦点距離(レンズの写せる範囲)になります。

35mm換算とは?

35mm換算を一言で言うと「このレンズはフルサイズカメラのセンサーサイズ(約35mm)を基準にすると、●●mmのレンズになりますよ」という意味です。

フルサイズカメラが全ての基準

センサーサイズの種類

「フルサイズカメラのセンサーサイズ」と言う言葉を使いましたが、「まずフルサイズって何なの?」と思いますよね。

フルサイズというにはセンサーサイズの種類です。
現代のカメラのセンサーサイズには「フルサイズ」「APS-C」「マイクロフォーサーズ」という3種類があります。

センサーサイズの大きさ

フルサイズは横36mm、縦24mm。何も「35mm」ではないけど…。

このイラストを見ていただければわかると思うのですが、フルサイズには縦・横ともに35mmという数値はありません。

ではなぜフルサイズが「35mm」なのかを解説します。

フルサイズが「35mm」のナゾ

実際「35mm」という値の由来は、フィルムカメラの代表的なフィルムのサイズからきています。

ここでいうフィルムのサイズとは、写真が映らない上下の穴の空いた部分(フィルムを巻き上げる為のもの)も含めます。この縦幅が35mmになるということです。

フィルムカメラのフィルムのサイズ
フィルムカメラのフィルムのサイズ

そして実際フィルムの写真が写る部分(巻き上げる部分を含まない)と、フルサイズカメラのセンサーサイズがほぼ同じ大きさで作られているため「35mm換算」という言葉が生まれました。

ややこしいですよね。笑

センサーサイズの違いによる35mm換算の計算方法

以上を踏まえて、次はセンサーサイズ別に35mm換算の計算方法の解説です。

フルサイズ以外の「APS-C」「マイクロフォーサーズ」という規格のセンサーサイズでは、以下のように実際の焦点距離を算出します。

  • APS-C
    約1.5倍(Canon以外)または約1.6倍(Canon)
  • マイクロフォーサーズ
    約2倍

仮にそれぞれのセンサーサイズ用のレンズで25mmのレンズを装着すると、以下のような数値になります。

  • APS-C(Canon以外の場合):25mm × 1.537.5mm
  • マイクロフォーサーズ:25mm × 2 50mm

換算されるメリットとデメリット

同じ焦点距離が記載されたレンズでも、センサーの規格によって写りが異なることはおわかりいただけたでしょうか。
そしてこの写りが異なる(35mm換算される)ことによる、メリットとデメリットがあります。

センサーサイズが小さいメリット

例えばセンサーサイズが一番小さいマイクロフォーサーズを例にします。

先ほど示した通り、マイクロフォーサーズは25mmのレンズで50mmの焦点距離に換算されます。
そのためマイクロフォーサーズ規格のカメラは比較的小さいレンズで望遠側を撮ることができます

これはかさばりやすい望遠レンズの小型化・軽量化が可能になるということです。

センサーサイズが小さいデメリット

前述したとおり望遠側にはメリットがあるのですが、広角側ではセンサーサイズが小さいと少しデメリットになります。

マイクロフォーサーズを例に取ると、絶対2倍の焦点距離になってしまうので「広い景色を撮りたい!」という場合、フルサイズと比べると広角に撮ることができません

まとめ 〜 どのセンサー規格にも一長一短がある

35mm換算についてご理解いただけたでしょうか。

どのセンサーサイズにもメリットとデメリットがあり、何を基準に選ぶかは撮影者次第になります。

一般的にはセンサーサイズが大きいほど光の取り込める量が多くなり、写真の画質が良くなります。ですのでフルサイズカメラで撮る写真の画質はとても良いです。

しかし画質が良いと言っても、スマホや普通のパソコンで見る分にはあまりわからないと思います。(少なくとも私はあまり目利きできません…)

今やスマホでも一眼顔負けの写真が撮れますしね。

「フルサイズこそ本当のカメラ」とか「マイクロフォーサーズだから良い写真が撮れない」とか、そんなことありません。

自分の撮影用途に合ったカメラやレンズを選んで(時には財布と相談して)、自分のスタイルでカメラを楽しむのが一番です。

あとはレンズ購入時に「35mm換算」を意識するのを忘れずに!

最後までお読みいただきありがとうございました(^^)

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