カメラの機能で「HDR」というものがあるけど、一体どんなときに使うんだろう?
そんな疑問にお答えします!
「HDRという用語は見たことがあるけど、実際どんな機能なのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
この記事ではそんな「HDR」について初心者にもわかりやすく、写真とイラストを使って解説していきます。
この記事でわかること
- HDRとは何か
- HDR撮影が有効なシーン
- 実際のHDR撮影の方法
この記事を読めばHDRの理解がグッと深まるはずです。ぜひ参考にしてみてください(^^)
HDRとは何か
HDRは「ハイダナミックレンジ」の略です。
従来の撮影で使用される「SDR(スタンダードダイナミックレンジ)」に比べて、さらに広い明るさの幅(ダイナミックレンジ)を表現できる技術になります。
…と言ってもよくわかりませんよね。
さらに詳しく解説します!
人の目とカメラの違い
人の目は「明るい」ものも「暗い」ものも、視野にあれば同時に認識することができますよね。
しかしカメラは、明暗差がある2つのモノを同時写すことがニガテです。
例えば極端に明るい「太陽」と「太陽の影響で影になった部分」の2つを同時にしっかりと写すことができないということです。
それが身近で感じる「逆光で写らない」という現象ですね。
そんな撮影時の不満を解決してくれるのが「HDR(ハイダイナミックレンジ)撮影」です。
このHDR撮影を駆使すると、逆光でも全体が綺麗に写る写真を撮ることができます。
HDR撮影が有効なシーン
HDR撮影が有効なシーンは、前述した通り、逆光で被写体が暗くなってしまう時です。
下の例で言うと、空と花を一緒に撮りたいときなどですね。
実際空にピントを合わせると、花が暗くなります。
雲の形や光芒はキレイに写ってますが、花は真っ黒になっていますね。
逆に花にピントを合わせると、空が明るくなります。
この場合は雲の形がかすれてしまっていますね。
このような場合にHDR撮影を行うと「空も花もちょうど良い明るさの写真」を撮ることができます。
以下は実際にHDR撮影を行った写真です。
HDR撮影の方法
では実際にHDR撮影の方法を解説していきます。
撮影時の数字の意味
まずカメラの設定をHDRにすると「3f 2.0EV」などという数字が出てくるはずです。
この数字の意味は以下のようになります。
HDR撮影の数値の見方
- f…撮影枚数
- EV…撮影する露出幅の指定
つまりHDR撮影は「様々な露出で複数枚の写真を撮る」ということを自動で行う機能です。
例:3f 2.0EVの場合
この場合は「-2.0EV(暗めのもの)」 「0EV(露出を変えないもの)」 「+2.0EV(明るめのもの)」 の3枚の写真を自動で撮ってくれるという意味になります。
そして、その露出の異なった複数枚の写真を合成することで一枚の写真としています。
合成は撮影時に自動で行うか、撮影後にカメラソフトを使用して手動で行うことも可能です。
HDR撮影の一連の流れ
撮影時にHDR撮影の設定を行います。
この状態であとは通常に撮影するだけです。
HDR撮影モードは自動的に連写モードになります。
そして連写した複数の写真を合成して一枚の写真を作るため、ブレには気をつけないといけません。
三脚があればなお安心ですね。
HDR撮影(3f 3.0EV)で3枚の露出の異なる写真が撮られました。
合成してできたのが以下の写真です。
今回はパソコンのソフトで手動で合成しています。
現代のほとんどのカメラでは、HDRで撮った写真をカメラ内で自動合成してくれるモードがあります。自分で合成しない場合は、このモードを使用した方が楽ですね。
まとめ
今回ご紹介したように「逆光で思うように撮れない…」という時にHDR撮影は特に有効です。
ぜひそのようなシーンで使ってみてください(^^)
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