一眼カメラの画面を見てると山がうにうにしてるグラフがある。「ヒストグラム」というらしいけど、一体何に使うんだ?
一眼カメラで写真を撮る時に、下の写真のような「うにうにの山」を見ることがありますよね。
このうにうにを「ヒストグラム」と言います。
「見たことははあるけど実際に使ってないし、そもそも見方もよくわからない」そんな方も多いのではないでしょうか?
今回はそんな「ヒストグラム」の見方を徹底解説していきます!
カメラ初心者の方にもわかりやすくイラストを使って説明していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね(^^)
ヒストグラムとは
写真におけるヒストグラムとは、明るさ・暗さの度合いを数値化し、グラフで表したものです。
…といってもやや難しいですよね。
例えば人が写真をみた時「これは明るい写真だ」「これは暗い写真だ」というがパッと見でわかると思います。
ヒストグラムはその「明るさ」「暗さ」を忠実に表したグラフということです。
ヒストグラムの見方
ヒストグラムは横が「明るさ」、縦が「ピクセルの数」を表しています。
以下のイラストをご覧ください。
明るさはなんとなくわかるかと思いますが「ピクセルの数って何?」と思う方は多いかと思います。
ピクセル数は簡単にいうと「画像の最小値」です。「画素」とも呼ばれます。
例えば2000万画素を描写できるカメラがあったとすると、そのカメラのピクセル数は2000万です。
この2000万個のピクセルで、どの明るさがどれくらいあるかを分布にすると、ヒストグラムのような形になります。
ヒストグラムの例
説明だけだと少しややこしいかと思いますので、実際にどのような写真がどんなヒストグラムの形になるのか解説していきます。
全体的に暗い写真
全体的に暗い写真は、ヒストグラムが左に寄ります。
写真全体での「暗さのピクセル数」が多いため、左にペタッと張り付いたような形になります。
全体的に明るい写真
反対に全体的に明るい写真は、ヒストグラムが右に寄ります。
写真全体での「明るさのピクセル数」が多いため、右にペタッと張り付いたような形になります。
自然な明るさの写真
自然な明るさの写真は、ヒストグラムが平均的な山になります。
極端に明るい・暗い部分がないため、両端のピクセル数が少なく丸みを帯びた山の形になります。
コントラストが強い写真
コントラストが強い(明暗差が極端に大きい)写真は、ヒストグラムが両端に寄ります。
極端に明るい・暗い部分が多いため、両端にペタっと張り付くような形になります。
コントラストが弱い写真
コントラストが弱い(明暗差が極端に少ない)写真は、ヒストグラムが中央に集中します。
明るい・暗い部分の差がないため、中間の明るさが多くなり尖った山形になります。
ヒストグラムはどんなときに活用すべきか
ヒストグラムの見方はなんとなく理解できたでしょうか?
見方はわかったけど、どういうときに活用するんだ?
と、思いますよね。
実際のところ、撮影で毎回ヒストグラムを確認するということはしません。一回ごとに確認していたら撮るスピードが落ちてしまいますからね(^^;)
ではどんなシーンでヒストグラムが活用するべきか、以下より解説していきます。
ヒストグラムが有効なシーン①:極端に暗いところ
ヒストグラムが有効なシーン一つ目は「極端に暗いところ」です。
例えば寝る前、部屋の電気を消したあとのスマートフォンの光は少し眩しいと感じますよね。
カメラも同じで、暗い場所で撮影するとモニタが普段より明るく見えます。
その時モニタを見ながら撮った写真をあとで明るい場所で見返すと「案外暗かった」ということが起こりやすいです。
このような場合に、見た目の判断だけでなく、ヒストグラムを見ながら明るさを調整すると失敗が起きにくいです。
暗すぎる(ヒストグラムが左に寄りすぎている)場合は露出をプラスに補正してあげます。
ヒストグラムが有効なシーン②:極端に明るいところ
ヒストグラムが有効なシーン二つ目は「極端に明るいところ」です。
暗いところとは逆に、極端に明るい箇所、例えば太陽の下でスマートフォンをみると部屋の中より見にくいですよね。
このような状況下で写真を撮る場合、モニタがよく見えず、本来の明るさを判別するのが難しいです。
ここでヒストグラムを活用します。
明るすぎる(右に寄り過ぎている)場合は露出をマイナスにしてあげると、後からみても自然な仕上がりになります。
理想的なヒストグラムとは?
最後に注意点として、ヒストグラムは「平均的な山」にするのが良いというわけではありません。
暗い場所では左に寄りがちですし、明るい場所では右に寄りがちです。これはそういう場所で撮ってるからそうなるのが自然です。
ただ後から明るさを編集する場合、ヒストグラムが左や右にペッタリ張り付いている「明るすぎ・暗すぎ」な写真だと上手く明暗調整ができません。
いわゆる「白トビ」「黒つぶれ」した部分は、明るさの情報がなくなってしまうからです。
そのような写真になりそうな場合は、適宜ヒストグラムを確認すると良いでしょう。
ぜひ参考にしてみてください(^^)
最後までお読みいただきありがとうございました。